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目に見えない環境汚染時代を生き抜くためにS

   今年も秋の紅葉シーズンを迎え、全国各地の景勝地が紅葉狩りで賑わいを見せています。温暖湿潤気候に恵まれた日本は四季折々の自然の美を鑑賞でき る世界有数の国と言えましょう。紅葉狩りは今や外国人の間でも人気が広がり、観光客数も今年の7月、4月、8月のピーク期に続き9月も100万人を超え、 初めて年間1000万人を超えた昨年に続き今年も達成が見込まれておりますが、その数は東京オリンピックに向けて今後も増え続けることでしょう。

 海外でも欧州やアメリカ東海岸、中国など紅葉の見所はありますが、日本のように紅葉する広葉樹の種類が多くはないため多彩な美しさを堪能できる国はほと んどありません。それだけに外国人の方々にとって日本の紅葉は言葉にならないほど美しいものに映るのだそうです。筆者はこれまで数多くの外国人を日本の景 勝地にご案内しておりますが、紅葉の美しさに文字通り言葉を失う場面がありました。日本では当たり前の風物詩であり、つい見過ごしがちですが、これから ピークを迎える紅葉スポットに足を延ばされてはいかがでしょうか。昨年11月に京都の八瀬離宮で開催された環境マテリアル推進協議会の第3回全国大会の折 にはトカルスキー社長も紅葉を満喫されたようで幸いでした。

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  ちなみに、世界最大の旅行口コミサイトのトリップアドバイザーが外国人観光客を対象に行ったアンケート調査によれば、外国人に人気の観光地のベスト10(2014年)は下記の通りとなっています。

  第1位 広島平和記念資料館(広島)
第2位 伏見稲荷大社(京都)
第3位 東大寺(奈良)
第4位 厳島神社(広島)
第5位 金閣寺(京都)
第6位 清水寺(京都)
第7位 地獄谷野猿公苑(長野県)
第8位 新宿御苑(東京)
第9位 新勝寺(千葉)
第10位 築地市場(東京)

 皆さまは10か所の内、どのくらい訪問されたでしょうか?「えっ、富士山は?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、第17位とのこと。日本の 観光地を英語でPRするウエブサイトやブログが増えてきていることから、口コミで人気が広がっている観光地や意外なスポットも。北海道にオーストラリアや ニュージーランドから毎冬大勢のスキー客が来日していることはその一例でしょう。

 下記の映像は、地球に暮らす人々の繋がりをMATTさんというアメリカ人男性が世界中を旅して表現したものです。世界各地で頻発している無辜の市民を巻 き込むテロや紛争のニュースばかり目にしていると気が滅入ってくるものですが、ときにこうしたコンテンツに巡り合うと心が癒されるものです。MATTさん は同様の映像を旅を続けながら制作している様子ですが、当初は自腹で制作していたそうで、その心意気に感服しました。本作品に出現する日本の観光地にもご 注目ください。また、ご関心のある方は4700万ビューを超える2008年の作品も併せてご鑑賞下さい。


http://www.youtube.com/watch?v=Pwe-pA6TaZk

 また、最近メディアの報道でも注目されていましたが、世界でも有数の自然写真コンテストの『BBC wildlife photographer of the year 2014』において、何と日本の地獄谷野猿公苑でニホンザルがスマートフォンを風呂の中でいじっている写真が選ばれました。これは、受賞者のMarsel van Oosten氏が訪問した際に、外国人女性がニホンザルを撮ろうとスマホを近づけていたところ、奪われてしまった場面に偶然居合わせて撮影したものだそう です。

 http://www.nhm.ac.uk/visit-us/wpy/gallery/2014/images/new-special-award-people-s-choice/4926/facebook-update.html

 これで地獄谷もニホンザルも世界的に有名になり観光客もさらに増えると思われますが、奪われたスマホを回収した同苑の担当者はサルにスマホを近づ けすぎないよう警鐘を鳴らしており、壊れても回収できなくても責任を負いかねます、とのこと。ごもっともです。20年以上前のことですが、日光のいろは坂 で野生の猿の大群と出くわし、車を止めるとボンネットに飛び乗られてギャーギャー騒がれたことがあります。観光客の餌付けで凶暴化したと言われています が、猿に餌付けと人間慣れをさせて観光地としている地獄谷は確かに必見かもしれません。

 日本は団塊の世代及びそれ以降の大量退職時代が続いており、観光地を訪れるシニア層も増え続けています。また、退職後に地元に戻り、地域活性化のために 第二の人生を始められた方々もたくさんいらっしゃいます。観光地のガイドやレストラン、農業など筆者が今年出会っただけでも幅広い分野で元気なシニアの皆 さんが活躍しています。産業観光もシニアの皆さんが一役買っているケースが多く、観光名所になっていくことが期待されています。

 平成24年に65歳以上が総人口に占める割合(高齢化率)が24パーセントを超えたほか、世帯主が60歳以上の高齢者世帯の年間消費支出は平成23年に 100兆円を突破し、家計調査における支出額の約44%に達しました。つまり、高齢者の消費活動が日本経済を下支えしていることになります。

 高齢化率は今後も増え続け、平成72年には2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上と推計される超高齢者社会へと突き進んでいます。 総人口数は平成16年のピークを境に減少し続け、平成72年における総人口は約8600万人と推計されています。又、平均寿命も伸び続け、平成72年には 男性が84年、女性が90年を超えると言われています。平成72年と言われてもピンときませんが、40代半ばの筆者は生きていれば90歳を超えるものの統 計上は平均値ということになります。末恐ろしいものです。

 ところで、老後とは一体何歳からを指すのでしょうか?公益財団生命保険文化センターによれば、老後とは老後資金を使い始める時期と捉え、平成25年の統 計では65歳が全体の41%を占めているそうです。老齢基礎年金の支給が始まる年ですね。とはいえ、生産年齢人口(15歳〜64歳)が減少の一途を辿り、 高齢者1名を支える働き手の数が16年後には平均1.8人となってしまうことを見据えると、GDPや社会保障制度を維持していくために高齢者の中でも元気 で働き続けられる方々には頑張って頂くことになるでしょう。

 このような人口減少を見据え、労働力としては高齢者のみならず、女性、外国人、障害者の活用が叫ばれていますが、中でも高齢者については現実的に最も有 力視され、高齢者そのものの定義を70歳以上に引き上げることや年金の支給開始時期もさらに遅くなることが予想されます。また、女性の出生率の向上、少子 化対策は現状のままでは劇的な改善は望めないことから、結婚と出産を奨励しつつ女性を活用するためには何かしら抜本的な改革が行われる必要があるでしょ う。外国人労働者についても真剣な議論が繰り返されておりますが、治安や社会保障制度をはじめ、言語の問題などから大幅な規制緩和はすぐには行われないで しょう。障害者の雇用促進はなされていますが、社員数50名以上の民間企業による法定雇用率(2%)への取り組みが進んでいる一方、増え続けている精神障 害者の雇用が遅れています。

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 とはいえ、こうした議論は資本主義システムの中で経済成長を続けていかなければならないという原則を前提になされているものであり、筆者は少し異なる視 点も有しています。日本は大量生産大量廃棄社会から少しずつ脱却し、地産地消を原則としたゼロエミッション社会を目指していくべきだと考えています。途上 国が日本と同レベルの経済活動を行うようになった暁には地球は人類を支え続けることができなくなっていることでしょう。BRICs(ブラジル、ロシア、イ ンド、中国+南アフリカ)が新興国と呼ばれ始めて久しいですが、経済成長を金科玉条として国民一人当たりのGDPが増え続けており、この傾向は近年アフリ カ諸国にも移行し驚異的な経済成長を遂げ始めています。

 日本は現在も世界第5位の二酸化炭素の排出国です。1992年にリオで開催された地球サミットで採択された「気候変動枠組条約」に基づき、COPと呼ば れる国際会議が開催され、1997年に京都で開催されたCOP3において具体的な削減目標を示した『京都議定書』が採択され、各国がしのぎを削りながら二 酸化炭素の排出を抑える努力を続けてきました。アメリカは途中で離脱してしまいましたが、日本は何とか踏み堪えてきました。日本は70年代の石油ショック を経て省エネ大国と進化を遂げており、省エネ技術でさらなる削減に取り組むことはアメリカと同様に困難な背景がありました。

 にもかかわらず、日本は1990年比で2012年に6%削減するという京都議定書の削減目標を達成できたことが今年正式に発表されたのです!しかしなが ら、その中には自国内で削減したものではない、下記に示す京都メカニズムに基づく海外クレジットによる5.9%が含まれており、総排出量から差し引かれた ことで辛うじて8.4%の削減を達成したものです。京都メカニズムについて当時は何と懸命なアイデアかと感心しておりましたが、実際には、自国内の削減努 力をせずに安易に利用する傾向もあり賛否両論あるそうです。

京都メカニズムの概要

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 特に[3]クリーン開発メカニズム(CDM)は画期的な制度であり、資金や技術に乏しい途上国において温室効果ガスが削減可能なプロジェクトが数 多く実施されており、途上国が資金調達をする手段としても活用されています。また、EUにおいては、削減目標8%の達成のために、排出枠取引制度をいち早 く策定運用し積極的な運用を行ってきています。遅れをとってはいますが、アメリカやニュージーランド、オーストラリア、カナダ、韓国、日本、東京、埼玉な どでも排出権取引制度が検討されています。

 日本は京都議定書において削減義務が課されている国が排出量ベースで3割以下の国々のみとなっていることや、アメリカや中国がその義務を負ってい ないことなど、不公平且つ不利な状況を鑑みて2011年に開催されたCOP17において京都議定書から離脱してしまいました。しかも、1990年比で 2020までに25%削減すると鳩山元総理の掲げた目標に対し昨年開催されたCOP19においては新たな削減目標として2005年比で2020年までに 3.8%と大幅に引き下げてしまったのです。日本がアメリカや中国、インドなど主要な排出国が何かしらの削減義務を負う枠組みを主張したことは正論でもあ りますが、途上国やEUからは落胆と失望の声が聞かれました。

 以上、簡単に国際的な温暖化防止の取組みの経緯をご説明させて頂きましたが、日本における温室効果ガスの削減は待ったなしの状況にあることがご理 解頂けたと思います。これからはしばらく日本は独自に削減努力をしていくことになりますが、産業分野においては従来の政策で省エネをし尽くしたと言っても 過言ではなく、省エネを大きく推進する遮熱に対する国の期待は必然でもあるのです。環境マテリアル推進協議会は温室効果ガス削減の推進役としての期待がさ らに高まることでしょう。

 アメリカはシェールガス革命によって削減目標が射程内になりつつあり、今後のCOPにおいてもTPPの交渉のように日本を追い詰めてくる可能性も ありますが、日本においても遮熱材のように、これまで注目されてこなかった画期的な省エネ技術の導入を推進しながら乗り越えていくしかありません。削減目 標の引下げの理由を原発の停止に転嫁する傾向がありますが、それは間違いです。排出量に占める発電の割合は3割程度に過ぎません。国をあげて再生可能エネ ルギーの導入促進を行い、電力会社も積極的に協力すべきです。

 日本には再利用できる廃油や未利用のバイオマスが豊富に存在します。廃油からバイオディーゼル燃料をつくったり、藻やサトウキビの搾りかす、材木 の廃材などからバイオ燃料をつくる試みや、廃棄物やバイオマスによる発電など、再生可能エネルギーの利用が全国的に広がりをみせており、改めてご紹介した いと思っております。

 今回の太陽光バブルの問題は、政府主導で平成24年から再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)を推進したにもかかわらず、電力会社が 新規買い取りを中止し、制度見直しが行われるという大変お粗末な事態となっています。今年に入ってから太陽光設備が約7000万kWに急増した事実は、適 正な取組み(受電設備の整備等)がなされれば脱原発も実現可能であることが図らずも証明されたように思われます。しかしながら、太陽光エネルギーの買取り に係る費用(賦課金)は利用者負担であることが見落とされがちであることも追記しておきたいと思います。

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 アベノミクスは上場企業のみが景気を左右していると勘違いしているようですが、日本の実態経済を支えているのが高齢者であるように、日本経済を下 支えしているのはアベノミクスで優遇されている上場企業だけではなく、全国に存在する385万社の未上場の中堅・中小企業であることを忘れてはならないで しょう。株価が上がって喜ぶのは上場企業と投資家だけ(しかも大半は外国人)です。日本有数の上場企業であっても外国人が大株主になっているケースが何と 多いことでしょう。

 日本人は新渡戸稲造の『武士道』にも著されているように、『義』『勇』『仁』『礼』『誠』『名誉』『忠義』を重んじ、個人の利益や利得のみを追及するよ うな人間は蔑まれる存在だったのですが、明治維新以降、外国の金融資本にある意味乗っ取られた結果、そうした人間が金融という錬金術を用いて富を一極集中 させ社会を支配したと考えています。この件については別の機会にご紹介したいと思いますが、日本にはそうした金融資本家の影響下に置かれる以前から存在し ている企業が世界で最も多く存在しています。100年以上続く長寿企業数は昨年の統計で約2万6千社も存在しているのです。

 2008年に発表された韓国銀行による41カ国の調査によれば、200年以上続く企業5586社の内、日本には最多の3146社が存在し、837社のド イツ、222社のオランダ、196社のフランスと続きます。各国共に経済大国と呼ばれる証左とも言えるでしょう。18世紀後半にイギリスで始まった産業革 命によって資本主義社会が誕生する訳ですが、それ以前から営みを続けている日本企業は開国後にその仕組みに順応していったということになるでしょう。産業 革命のみならず、戦争や天変地異など数多の苦難を乗り越えながら経営を続けてこられた秘訣はどこにあるのでしょうか。

 ご存じの方もいらっしゃると思いますが、世界最古の企業は皆さまと同業の金剛組です。創業578年、飛鳥時代に遡ります。同社のホームページの沿革によ れば、『聖徳太子の命を受けて、海のかなた百済の国から三人の工匠が日本に招かれました。このうちのひとりが、金剛組初代の金剛重光です。工匠たちは、日 本最初の官寺である四天王寺の建立に携わりました。重光は、四天王寺が一応の完成をみた後もこの地に留まり、寺を護りつづけます。』とのこと。日本の歴史 絵巻を見るような会社の沿革ですが、倒産の危機は何度も訪れ、第37代の自殺後に妻が歴代初の女棟梁として第38代を継ぎ東奔西走して難を逃れたことや、 2006年に高松建設株式会社の出資を受けて新生金剛組として再出発しています。

 近年の経営破綻は事業の多角化の失敗によるものだそうですが、再出発後は「職家の心得」を守り、身の丈に応じた仕事をすることをモットーに原点回帰したそうです。日本の伝統と誇りをいつまでも受け継いで頂きたいものです。

 深刻化する環境汚染や国内外で頻発する天変地異や不況の中を生き抜いていくためには、当たり前だと思っていたことを見直すことや、異なる角度から見つめ てみること、再評価することなどを通じて発想を転換することがますます重要になってきます。断熱材から遮熱材へという大きなパラダイムシフトを成し遂げた 皆さまは充分ご承知のことと思いますが、日本が岐路に立たされている排出量削減目標達成に向けて、さらなる貢献を期待しております。

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